東京都東久留米市教育委員会管轄の市立中学校、学校だよりにおいて有料イラストの不正使用があり、学校だよりを作成した教員個人が17万6000円の賠償金を支払ったそうです。大きな組織として異常な対応あるいは記事の内容の問題と感じました。
一般的な組織では権利と責任は不完全でも比例します。管理職は指示命令権を持ち相応の給与を得る一方、成果の達成や常識的な範囲内での問題対応を求められます。今回のイラスト無断使用は明らかに管理職である校長や副校長が責任をもって確認すべきだった問題で、その上部組織である教育委員会や自治体も同様です。
「学校における問題は予防しません。発生したら教員個人が金で解決します」は自治体という大きな組織では通じない理屈だと思います。「個人で解決したら評価に関わらない。自費で数十万なら私もあなたも数年で取り返せる」も同様です。しかし、どちらも選挙での論点化はほとんど見かけず、株主等に相当する都民から隔離されています。
同じ時期に報道された東京都の給食費無償化は素晴らしい施策だと思います。そんな東京都ならば教員のコンプライアンスやクレーマー対策、緊急時の心身のケア、学べない教員の配置転換、それらのために必要な教員人数や労働の見直しもモデルケースになってくれると願っています。
なお、記事の性質から上記はすべてひっくり返る可能性があります。参照した記事はおそらく新聞用の話題提供記事です。教育委員会側の発表しか載せておらず、教員の普段の素行や自己負担の背景は書かれていません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1cb1eba0ab8a0dcb5295d4eabb6453007dd18b95