「清貧」の表記は対語のある一語の組からなりますが、その他の組み合わせは見かけません。清の対義語として汚を選んだとき、次の表記の組が考えられます。
表記 | 貧 | 富 |
---|---|---|
清 | 清貧◯ | 清富✕ |
汚 | 汚貧✕ | 汚富✕ |
◯✕はgoo辞書掲載の有無
清も貧も類語が多数あるので異なる表記の対義表現があり得ますが、この表記の組は「清貧」以外goo辞書(デジタル大辞林)でも新明解国語辞典 第八版でも見つかりませんでした。
表記が無くても概念は存在するので、対になる概念と対になる表記が辞書掲載非対称な背景には何らかの理由があったのだと思います。「文書として残されたものは清貧のみだった」「清富は言葉にするまでもなかった」「誰かが清貧だと都合が良かった」等々。それらしい理由が思い付かないので今はそっと筆を置きます。