比例尺度と間隔尺度の違いは0が特別扱いされる最大値or最小値か否かだけです。分かりにくい概念ですが、「任意の比が範囲の特別な最大or最小値0からの距離の比とみなせる」と言い換えて腑に落ちました。
「200は100の2倍」はと表されます。変形するとなので「は原点0からの距離200が距離100の2倍を表す」とも言えます。「-200は-100の2倍」もで「は原点0からの距離|-200|が距離|-100|の2倍」を表します。一般化すると「は原点0からの距離aが距離bの何倍かを表す」です。
比例尺度では原点0が距離の基準として特別扱いされるので「は原点0からの距離aが距離bの何倍かを表す」は「は距離aが距離bの何倍かを表す」と特別扱いされます。
一方、間隔尺度では原点0が距離の基準として特別扱いされないので、原点0からの距離と対等な多数の距離が考えられます。
例えばセルシウス度は量の範囲が[−273.15, ∞)なので、200と100には最小値−273.15からの距離の比と0からの距離の比があります。どちらも特別扱いされないので、距離の比は「◯◯からの距離の比」と書かないと定まりません。
0が特別扱いされない最大値or最小値の場合も同様です。ある変数が[0, 500]の範囲を取るとき、2つの距離の比とは対等な上に大小が逆転します。
以上の通り、0を特別な最大値or最小値とみなせるかどうかで距離の定義と距離の比の意味が大きく変わります。比例尺度を定めた方はきっとこれを想定したのだろうなと想像します。